企業内キャリアコンサルティングの導入

先日、社労士さんからの依頼でとある中小企業の従業員のキャリアコンサルティングをしてまいりました。
現在、企業がキャリアコンサルティング制度を導入すると国から助成金が支払われる制度があり、社労士さんたちが助成金を申請して経営に役立てる支援をされています。
中小企業にとって事業資金が少しでもあれば助かるものです。その背景が助成金の活用推進に繋がっています。

先日伺った企業の社長様は、「助成金が出るというから導入したが、何のために国はそんなことをするのかわからないから気持ち悪い」と言われました。
キャリアコンサルティングの導入の目的など、趣旨がうまく伝わっていなかったようです。
そこで改めて、趣旨を説明させて頂きました。

少子化で労働人口が減り、人手不足で経営ができなくなったり、人口減をカバーできることでAIが普及していくことで人が行う仕事の変換が起きてきたりするこの時代、従業員が将来を考えながら仕事に取り組み、価値を高めていくことで、企業にとっても長く貢献してくれる人材となり、生産性も向上していきます。

「ヒト、モノ、カネ」という言葉がありますが、もっと人に投資しないと企業が生き残れなくなる、だから人を育成しよう、と。
ただ、時間もお金も足りない。
時間は外部の研修機関を利用する、そうするともっとお金がかかる。そのお金の問題を解決するためのひとつの方法が助成金です。
ただ、何となく従業員に研修しても効果が少なくなってしまいますので、キャリアコンサルティングを行い、職場の中でどのようになっていきたいのか方向性を自律的に従業員が決断できるように支援していきます。その上で研修を行うと、より効果的です。
そのため、キャリアコンサルティングの導入にも助成金が支払われる仕組みになっているのです。

この助成金の制度は今年度で終了してしまいます。
そのため駆け込み申請で社労士さんからのお問い合わせが増えています。
お金以外の制度導入のメリットがもっと伝われば良いと思いますし、助成金制度も復活してくれるかもしれません。


【Etarnal Symbiotic Society】~キャリアコンサルタント上藤彰子のブログ~

キャリアコンサルタントとしての活動をお伝えしています。

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